【画像をクリックするとINAの動画へ】
フランス国立視聴覚研究所(INA)は既に物故した文学者や芸術家映像の宝庫である。NHKのアーカイブでも「あの人に会いたい」などがあるが、INAのネット公開資料だけでも圧倒的なものがある。
youtubeもそこそこ使えるが、元ネタがINAだったりするので、このところ私は「ググる」だけでなく、「イナる」と称して映像散歩を楽しんでいる。マルグリット・ユルスナールMarguerite Yourcenarは『三島あるいは空虚のビジョン』(澁澤龍彦訳)“Mishima ou la vision du vide”を著しているので、先のina.frの三島繋がりということで、採り上げる。
因にユルスナールの「世界の迷路三部作」のⅢが堀江敏幸氏の訳で白水社から昨年上梓予定だった筈だが、まだ書店に姿を現さない。
私は錬金術小説『黒の過程』“L'Œuvre au noir”をこよなく愛するが、このインタビューの続きで多くを語っている。作品イメージと伝記的事実から、女性にも関らず人を遠ざけるタイプと勝手に思っていたが、能弁で早口。サービス精神もあって、この人と話が出来るだけで勉強になりそうな、凄く愉しげな語り。対話者がちょっと羨ましい。