カテゴリ
ブログパーツ
以前の記事
2024年 03月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 05月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
『BAR幻影城』 過ぐる1月16日に新宿はゴールデン街の『BAR幻影城』に出掛けてきた。画家仲間のToru Nogawa(野川徹)氏に是非に店を紹介頂きたいと、前々からお願いしていたのである。世に文壇バーの類いは数々あれど、『BAR幻影城』の城主黒蜥蜴嬢は殊の外美しい。画業を表看板にしているが、私は出自が幻想文学なので、かかる嗜好を辺りを憚らず喋々出来るというのが何より嬉しい。 大昔、平井呈一譯のデニス・ホイートリーの『黒魔団』を会の名に戴き、荒俣宏氏、紀田順一郎氏を顧問としていた日本初の幻想文学同人誌に参加していたことがあった。その定期集会が必ず新宿だった。しかし、高校時代から画塾の「新宿美術」に通っていたものの、歌舞伎町界隈は大の苦手、その後花園神社に「状況劇場」の芝居見物などに出掛けても、比較的静かな西口にばかり居たのである。故に人に連れられてゴールデン街の其処此処の文壇バーに行っても、馴染みの店など一軒もないのであった。 私は純粋なミステリーファンとは申し難いが、江戸川亂步を店の名に奉じるとあれば当然幻想文学にも通づる筈、と目星を付けていたのだ。そもそも私の幻想文学愛好の起源にエドガー・アラン・ポオがあるのだから、『幻影城』の名に期待しない筈が無い。案の定、黒蜥蜴嬢に推理小説の禁じ手、メタ小説のネタを振ると乗ってきた。幻想文学こそは、未解決事件の宝庫。私は絃映社の探偵小説雑誌『幻影城』をば創刊号から全て購読していたのであった。余談だが、埴谷雄高の『死霊』だとて、立派な推理小説なのである。 閑話休題、『BAR幻影城』は、和魂洋才を以て世紀末を愛する画家Toru Nogawa氏の、ファムファタルな作品なども飾られ、其処はロマネスクこの上ない雰囲気を醸している。氏のモデルでもある麗しい奥方を間に挟んで、Nogawa氏とゆくりなく語らいつつ美の使徒を自認する我等、軈て談論風発、酒杯を交わし乙りきな対話の始まり始まり。 昔から美しいものを目の当たりにすると、目が逍遥するばかりか、対象に突進してしまう癖がある。そんな話題が口火となった。それが美人の場合、男女の別なく是を讃美する。因にガルガンチュアの顰みに倣い、私の座右を敢えて申さば以下となる。 恩寵 敬意 讃美 歓喜 昼となく夜となく在れかし 美しき肉体よ 健全なる魂よ 追い求めるがよい 恩寵 敬意 讃美 歓喜 是即ち美の宮居「テレームの僧院」。 「で、何故、Parfumeなのですか?」とNogawa氏言問う。 「よくぞ聞いてくれました」と私。 能弁なNogawa氏と、その後明け方まで延べ10時間も酔乱しつつ語ったのであるが、美の謎が解ける筈もなし。因みにNogawa氏、幻影城主黒蜥蜴(ちさと)嬢にモデルをお願いしているのだとか。羨ましきことこの上無し。 巴里でもそうだったが、Nogawa氏と共に写真に収まると、何故かお互いマフィアのように見えてしまうのであった。2月にはNogawa氏の個展『虚構の指環』が銀座のGallery Nikeで控えている。また『BAR幻影城』にお連れ願えるものと今から期待している。 Toru Nogawa HP/Eden Gallery Toru Nogawa One-man show 『虚構の指環』 2010年2月21日(日)〜3月6日(土) Open:12:00pm〜7:00pm 最終日5:00 2月28日(日)休廊 Gallery Nike 〒104-0061東京都中央区銀座8-18-3 銀座永井ビル2F tel.03-3543-60402F
by shojitanaka
| 2010-01-22 00:19
| art
|
ファン申請 |
||