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『ノーチラス号の夢』 夢の中で海底二万里の絵を描いてやろう念じている。二十歳の頃、パリはポン・デザール袂の河岸で古本を鬻いでいた全面髭面のブキニストから購った、エッツェル版[脅威の旅」シリーズ初版『海底二万里- Vingt mille lieues sous les mers』を己の書架から引き出している。 どうせなら自分が乗り込める程のスケール、となると1,000号クラスの絵か?と構想に夢中だが、実際にそういう家を建てた筈だと夢の中で思い込んでいる。そもそも私は子供の記憶で児童書の『海底二万里』を母方の叔母から手土産として貰い、その表紙を鮮明に覚えている。しかしながら、その時読んだ覚えがないので、視覚的なイメージの大半がカーク・ダグラス / Kirk Douglasが主演したディズニー映画『海底二万マイル-20000 Leagues Under the Sea』と似たり寄ったりとなっている。 更にはロサンゼルスのディズニーランドに中学一年の夏(1969年)に海外修学旅行で参り、現実のノーチラス号を模したアトラクションに生まれて初めて乗船したのだった__まるでピノキオのジュゼッペ爺さんになって、鯨の腹に入り込む気分__未成熟ながらここで「驚異の旅」を原体験に刻み込んだ。当時のアメリカ人は前年のアポロ計画月面着陸成功のお祭り気分の余韻がまだ街に溢れていた印象だった。方や日本人は太平洋人りヨット横断の二番煎じの若者がサンフランシスコに辿り着き、歓迎を受け、我々もそのレセプションに招かれて座談会に同席し、私達まで冒険旅行に便乗したような気分だった。一人馬鹿な友達が「たった一人で寂しくなかったですか?」と質問し、「命懸けだから、忙しくてそんな事気づかなかったよ!」と青年は失笑していたものだ。 ディズニーランドでは、先駆的アンドロイドロボットのリンカーンが演説するアトラクションも演っていた。オートマタ人形のアメリカ版大仕掛け、少しも発明でもなんでもないが、何でもかんでも大仕掛けで大人も子供も眩暈に引き込むのが、アメリカンファンタジーの正体である。 それはさて置き、ノーチラス号内の調度を実現しようと、建設会社のモデルハウスのような建物、バロック調に装飾されたショーウインドーのテラスを建てていた筈だとそこへ向かう。無人のそのテラスは、陽を浴びて翼状に拡がって佇立していた。が、それが舞台の書割のように思えて、私はこんな絵を描こうとしている訳ではないとしきりに訝しんでいる。 絵などそもそも遊びの産物であり、画家を生業などと思う仕方の限界を設ける輩の卑屈な考えが、私はそもそも気に喰わない。欲心は咎めぬが、_身の程を弁えず、ただ欲張るのみの振る舞いは、己の浅ましさを自ら刻印するも同然。所詮、我利我利亡者のその先には切った張ったしかあるまい。仕事?詰まらぬ約束事だ。 驚異の旅は冒険に故に、すぐさま出立せねばならぬ、と夢の中で念じている。 もっと皮相を論う為には、オケアノスの「真実の口」を今一つ拵えねばなるまい。全ての承認欲求をぶった斬る、他人も羨む排水溝(口)。
by shojitanaka
| 2026-03-09 12:32
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