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「僕の彼女はサイボーグ」公式サイトhttp://cyborg.gyao.jp/ 渡欧中は堅い話ばかりに終止したので、またぞろ息苦しくなった。私は己の中の凡夫を愛するので、与太話が出来ないと辛くなる。いい歳をしてという言い方にも色々あるが、世界が他愛もないものならば、これほど執着はすまい。博愛をいうならば、絵という間接的な奥ゆかしさで、愛を叫ぶことも出来る。否、世界は常に母のような優しさで我々を包んでくれている。生まれる前から、生まれた後も。生きることは面白い。人間存在すべてネオテニーの戦略で甘えるように出来ている。だが私には甘えないでくれ。器じゃない。 「遊びをせんとや生まれけん」、可能世界を試し続けるのみ。人と諍っても、奪い合っても、何も減りはせず増えもしない。選ぶだけでも世界は豊穣だ。良いも悪いも思い込み。私はニルアドミラリにも、ニヒリズムにも生来接近しえぬ人間だ。馬鹿にしてくれて結構。馬鹿ほど愉しいものはない。平和主義が似合わぬように見えるかも知れないが、心底優しさだけが取り柄だと柄にもなく思ってます。 「猟奇的な彼女」、「僕の彼女を紹介します」のクァク・ジョエン監督(韓国)を、ただ者ではないなと思っていたが、「僕の彼女はサイボーグ」を見て、つくづく再認識させられた。テーマは常に恋愛コメディだが、先が全く読めないのだ。実によく練れたシナリオなのだろうが、単なるエンターテメント以上のものが伝わってくる。あまり穿ったことを言って興醒めしたくないので、多くは語らぬが、少なくとも、チョン・ジヒョンにせよ綾瀬はるかにせよ、出演女優を観手に惚れさせてしまう手腕だけは監督として超一流だということだ。 ほんの一年前まで、綾瀬はるかと沢尻エリカの区別もつかなかったというのに。綾瀬はるかに俄然関心が湧いてしまった。私、いい歳をしています。今までも、これからは更に(笑)。
by shojitanaka
| 2008-11-21 17:45
| art
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